あけびの会は1963年、日本大学芸術学部に誕生しました。あけびの会の影絵は、すべて自分たちで手間暇かけて制作、公演するものです。今も「原始的手法」にこだわる公演は商業主義には不向きです。演じ手の距離は、常に観客の息遣いが感じられることを目標としてきました。
あけびの会の願いは、「全ての人に質の高い舞台を提供したい」という事です。″全ての人″とは、生の舞台に接する機会の少ない施設や病院にいる人たちをも含みます。作品の質にこだわるのは当然ながら、良質の作品こそが人々の心に深く長く生き続けるからです。
これまでに、語りや演奏、音楽とのジョイントセラピーなど、影絵の可能性をさまざまに模索してきました。影絵をもっと多くの人に楽しんでもらいたい、観客で見る受け身の楽しさでなく、自分も作って演じる喜びも味わってほしい、そういう願いから、大学の保育科や幼児教育科での入門講座など、若い人から老人まで影絵グループの設立や後継者作りにも力を注いできました。
約10年間、国立病院の筋ジストロフィー病棟への訪問と影絵指導を行い、1994年11月に子どもたちが作った影絵作品を持って、ニュージーランドの障害児に公演を行ってきました。その後、パキスタン、トルコ、リトアニアなどの芸術家協会からの招へいを受け、国際交流基金の支援もあって、これまでに10ヶ国の海外公演へ出かけました。
2007年春、緑綬褒章を受け、これを励みにこれからも影絵によるさまざまな可能性を試行し、広い視野に立った公演活動を展開していきたいと思っています。
代表 綾部 東洋子
特に指定はありません。主な公演場所は保育園、幼稚園、児童館、小学校、老人ホーム、福祉施設、病院などなど…
2021.8
コロナ禍ではありますが、少しずつ公演依頼が増え活動を始めています。